私たちは、利用者の生活力や生活の質の向上を目指し、地域の関係機関や他施設と連携を図りながら、事業の民主的な運営や安定した経営を進めていきます。
私たちは、利用者一人ひとりが自らの心と体、さらに人生の主人公として自己実現ができる生活と就労活動を保障し、その人なりの成長・発達を目指して支援をすすめていきます。
私たちは、障害者権利条約を羅針盤として福祉が公的に保障されることを願い、一人ひとりが大切にされる社会、また地域の中で障害のある人もない人も共生できる社会を目指します。
私たちは、利用者一人ひとりの障害特性や発達段階を理解し、発達保障への支援ができる職員の専門性や資質向上に取り組みます。
「今日より素敵な明日の自分を目指して」
施設長の小川裕子です。40年間保育士として働いた広島市を定年退職後の3年間を社会福祉法人清流「可部つちくれの家」で、過ごさせていただきました。そこは、障害のある人たちによる主体的な自治のある集団でした。「今日より素敵な明日の自分を目指して」選挙で選ばれた会長・副会長・書記をはじめ、自主製品を工夫して販売する就労Bの営業部。自分たちの予定は自分たちで決める生活介護の仲間たち。仲間の中で、自らの出来ることを模索して、みんなで向上していける集団でした。
広島市西部こども療育センター「なぎさ園」で出会った多くの保護者の不安は、「大人になった時にうちの子は、どんな場所で過ごすのだろうか…。」安心できる居場所とは、どんな所だろう。大人になるまでにどんな生活を積み重ねていったら良いのだろう。どんな仲間たちとどんな仕事だったら、日々楽しく有意義に過ごせるのだろう。障害をマイナスに捉えるのではなく、人と人をつなぐプラスにすることは出来ないのだろうか。そのために、今、私たちは、何をどうすれば…と、悩みつつ仲間と共に歩んできていました。「可部つちくれの家」との出会いは、将来に不安を抱えている保護者にとって、障害のある人たちと共に歩むことを望んだ私にとって、目標となる作業所でした。「つちくれの仲間になりたい」人達の願いを社会福祉法人清流が受け止めて下さり、2022年4月1日に、清流の第2作業所として、佐伯区五月が丘に「さつきの家」が開設されました。
開設に至る期間に、たくさんの善意が集まりました。場所の提供をしてくださった方、改修のために設計図を引いてくださった方、心を込めて改築してくださった方々、多くの備品の寄付、消耗品の持ち寄り、お花の寄付、励ましの言葉…等々。障害のある人たちが安心して過ごせる場所づくりに多くの方が気持ちよく協力してくださいました。それが嬉しくてたまりませんでした。幸せな期間でした。たくさんの優しさを受け取らせてもらえました。人の善意は、愛だということを学びました。心からの感謝です。ありがとうございました。
私たちの土台は、「可部つちくれの家」です。彼らの集団を目指して、「さつきの家」は、今はまだ7名の仲間と数名の職員の小さな集団ですが、みんなで日々を丁寧に積み重ねていく所存です。ハード面は善意ある皆さんのおかげで大方整いました。ここからは、ソフト面です。地域のみなさま、ボランティアのみなさんに励まして頂き、障害の重い人たちの生活介護事業を展開していきます。そして、私たちの歩みが、後輩の今まさに子育てをしている人達を励ます事ができるようになりたいです。人生100年時代。私は、障害のある彼らを支える伴走者として生きていけるよう、体調に気を配りながら、信頼できる職員集団の連帯の中で、元気に頑張っていきたいです。どうぞ、よろしくお願いします。
2022年 春 小川裕子
〒731-5101
広島市佐伯区五月が丘4丁目16-9
(TEL)082-942-4778
(FAX)082-942-4779